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大久保 努; 井口 正; 村尾 良夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 31(8), p.839 - 849, 1994/08
被引用回数:1 パーセンタイル:26.96(Nuclear Science & Technology)PWRの再冠水時の状況として想定される条件下で実施されたCCTF試験の炉心熱伝達率が、安全評価において用いられてきたFLECHT相関式では適切に予測できないとの報告がこれまでになされている。この理由を検討するため、典型的なFLECHT-SET試験の条件の下でCCTF試験を実施した。両試験の結果を検討し、以下のことを明らかにした。FLECHT相関式はPWRで想定されている再冠水初期に蓄圧注水系から冷却水が供給される場合の炉心熱伝達率を適切に表現できず、実測値より遙かに小さな値を与える。FLECHT-SET試験での炉心熱伝達率は、CCTF試験でのものと類似で、両者ともこれまで使用してきた相関式で予測できる。更に、半径方向出力分布が存在する場合には、熱伝達に対するその効果が顕著に現れる大規模な炉心を有するCCTFでは、その効果を考慮することで熱伝達率を適切に予測できる。